エッセイ

神さまがくれた時間-6.

6.Hanadayori

この曲は日本人としての自分の存在を歌ったものです。当初、Sakuradayoriというタイトルにしましたが、同じタイトルの曲を見つけちゃったので、Hanadayoriに変更をしました。

ニューヨークに3か月いる間に、特に日系人会館に足しげく通いました。邦人支援の活動するJAMSNET(Japanese Medical Support Network)のお手伝いをしていたこともあります。特に9.11の時には一瞬「神風特攻隊」のイメージが重なったため、日本人が犯人だと噂されたこともあったようです。すぐにその噂は払拭されましたが、人種のるつぼであるニューヨークでは人種差別から逃げ切ることはできないのかもしれません。そんな環境でマイナーな人種である日本人として生きることは簡単なことではないのでしょうね。9.11をきっかけにJAMSNETの活動は始まりました。


さて、ニューヨークでお逢いする日本人の中には、ほとんど20年間、日本人と一緒でないと外出はしない、だから英語はまるきり話せないという方もいました。その半面、バリバリに管理職のお仕事をしている方や、英語はあまり話せなくてもサービス業のお仕事をしている方たちもいました。でも最後は日本に戻りたいという高齢者の方々が多いようです。そんな方から、戦争に関するお話しを聞いたこともありました。それぞれの海外での年月の過ごし方されているのですね。

日本ではあまり人種のことを考えることはありません。これは島国である日本の特徴なのかもしれません。欧米ではほとんどが人種を意識せざるを得ない環境です。特に米国は人種を受け入れてきた一方、その軋轢とも共存しなければいけないのです。だからこそ、ニューヨークでは、ある意味の緊張感を常に強いられます。でも一般的にはとってもフレンドリーです。マンションの中でもご近所でも”Good Morning”や”Hello”と、よく見かける人には気軽に声をかけてくれます。

日常では、まず中国人か韓国人と間違えられます。電車に乗っていても、中国人からどうも道を聞かれることが多いです。私には何を言っているかわからないので、慣れた白人の人が対応してくれました。
また、私の住んでいたニュージャージーのフォートリーという町は、韓国人が多くて、美容院も韓国人相手です。だから、金髪相手の美容師よりいいだろうと思って韓国人美容師さんにカットしてもらったことがあります。
韓国人街や中国人街はどんどんと勢力を広げていて、不動産の売買が盛んなニューヨークでは、人種の勢力図はあっと言う間に、変わっていきます。そして白人と言われれる人のテリトリーは狭くなっているようでした。

このHanadayoriを作曲したのも、他の曲と同じく20年以上前ですが、当時、日本的な旋律を追い求めていただ時期があります。日本人としてのアイデンティティを考えていた時期だったのかもしれません。ここでは単純なモチーフからアレンジを膨らませる工夫をしました。バロック調だったり、ジャズ風だったりです。

 

レコーディングの時にはアレンジャーの百々さんから、この曲の編曲は自分でやってみませんかというお話しがあり、弦楽器、管楽器などの振り分けをしましたが、ああ、もっといい編曲ができたかもしれないと思うことがあります。でもそんなアンバランスもある意味、日本人っぽい雰囲気は出せたのかもしれません。

 

※Hanadayoriの試聴はこちらから。

https://music.apple.com/jp/album/hana-dayori/301376834?i=301376841

アルバム購入はこちらから。

https://www.amazon.co.jp/dp/B001MSU7WK/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_T7CJ23MRMXXB42W4M7RJ

Sakura in New Jersey



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